昨年度、「コーディネーター」という存在に着目しながら、「文化的コモンズ」の形成の可能性を実践的に考える目的で、調査・研究・フォーラム・ネットワークを柱として実施しました。対象地域は東北の太平洋沿岸45市町村として、青森県から福島県までの被災地域の現地調査・研究に取り組みました。また、大船渡市にてフォーラムを実施しました。
平成29年度に行われたこの事業の報告書を元に、「文化的コモンズをつくるとは具体的に何をつくることなのか」を参加者とともに「悩み、実践してみて、整理して、また悩む」といった共同作業の場をつくります。
「文化と社会の接点」の様々な可能性をともに探っていきませんか?多くのご参加をお待ちしております。
※「文化的コモンズ」は、一般財団法人地域創造が「平成24・25年度 災後における地域の公立文化施設の役割に関する調査研究報告書ー文化的コモンズの形成に向けてー」の中で提言した概念であり、「地域の共同体の誰もが自由に参加できる入会地のような文化的営みの総体」を指す。また、同団は「平成26・27年度 地域における文化・芸術活動を担う人材の育成等に関する調査研究報告書ー文化的コモンズが、新時代の地域を創造するー」で、「文化的コモンズ」 が地域の活性化やアイデンティティの確保につながるものと示すとともに、その形成の担い手であり、人々と地域、文化芸術を多様な方法でつなぐ「コーディネーター」が不可欠であるとも言及している。
日時:2018年10月22日(月)15:30~17:30
(仙台市青葉区春日町4-25 パストラルハイム春日町1F)
料金:無料(1ドリンクのご注文にご協力ください)
定員:40名(先着順)
【コメンテーター】
戸舘正史(とだて・まさふみ)
愛媛大学社会共創学部寄付講座 松山ブンカ・ラボ ディレクター
専門は文化政策/アートマネジメント。2007年より月見の里 学遊館企画スタッフアートマネージャー、2012年よりNPO 法人アートフルアクションのプロジェクトディレクション、アーツカウンシル東京調査員、2014年よりアーツ前橋教育普及担当学芸員、2015年より一般財団法人地域創造芸術環境部専門職、2018年より現職。日本文化政策学会、 演劇人会議各会員。共著に『芸術と環境』(論創社、2012年) など。子ども向けワークショップや市民協働型プロジェクトなどの企画・制作、ファシリテーションなども行う。
小川智紀(おがわ・とものり)
認定NPO法人STスポット横浜 理事長
1999年より劇作家・演出家の如月小春に師事し、芸術普及活動の企画・制作に携わる。2003年、文化庁新進芸術家国内研究員。2004年より NPO法人STスポット横浜でアートの現場と県内の学校現場をつなぐコーディネーターとして活動。2009年、横浜市芸術文化教育プラットフォーム事務局。2014年より民間の芸術文化活動を支援する横浜市地域文化サポート事業・ヨコハマアートサイト事務局長。2018年より愛知大学文学部非常勤講師、横浜市障害者スポーツ文化センター指定管理者選定評価委員会委員。
【ファシリテーター】
桃生和成(ものうかずしげ)
(一社)Granny Rideto 代表理事
1982年仙台市生まれ、いわき市育ち。宮城大学大学院事業構想学科空間デザイン領域博士前期課程修了。大学時代、地域通貨とごみ拾い活動を組み合わせた「シネマ・ストリート・プロジェクト」に参加し、市民活動に出会う。2008年、NPO法人せんだい・みやぎNPOセンター入職。多賀城市市民活動サポートセンター長を務めたのち、2016年退職。利府町まち・ひと・しごと創造ステーションtsumikiディレクター(2016年~)、シェア型複合施設THE6ディレクター(2016年~)、東北文化学園大学非常勤講師(2018年~)。
下記のメールアドレスまで、氏名、所属、(当日連絡可能な)電話番号、メールアドレス、人数(ご同伴者がいる場合のみ)、ご参加を希望されるコース(シンポジウムのみ、勉強会のみ、両方)をお知らせください。
agra06t@gmail.com(千田まで)
日時:2018年10月21日(日)11:00~15:00(予定)
場所:鎌鼬美術館
(秋田県雄勝郡羽後町田代梺67-3)
内容:鎌鼬美術館をお話を聞きながら視察します。
現地集合・現地解散。途中、近隣で昼食をとる予定です。
参加費:無料(ただし、交通費、昼食代など、見学に要する費用は各自負担でお願い致します)
定員:20名(先着順)
「鎌鼬美術館」 秋田県羽後町田代地区
今から51年前の秋、出羽丘陵の山々に囲まれ、人々は茅葺民家で暮らし、田んぼには、稲を架けるハサが美しく組み上げられ、納屋では牛がのどかに鳴いている田代の里(羽後町)へ七曲峠を超えて二人の男がやって来た。
稲刈りをしている農民や野良で遊んでいる子供たちのところに突然現れた土方巽(ひじかた たつみ)は、地域の人々を巻き込んで不可思議なパフォーマンスを繰り広げた。若き写真家、細江英公(ほそえ えいこう)がそれを追いかけ、様々な角度からシャッターを切る。
こうして生まれた写真集「鎌鼬」は世界的にヒットし、多くの国々で「細江英公写真展」が開催された。この作品で細江英公は、文部大臣賞を受賞。日本屈指の写真家として活躍していった。
一方で土方巽は新しい舞踊芸術「舞踏(ぶとう)」を確立し、多くの弟子を育てた。土方没後30年経過し、舞踏は「Butoh」として世界各地に広がっている。
あれから半世紀経過した。数は著しく減少したが、田代の里には茅葺民家もハサも牛も残り当時の面影を伝えている。そして毎年、様々な人たちが「鎌鼬の里はここですか」と訪ねてくる。
国内だけでなく、南アフリカ共和国からケープタウン大学の学生、シンガポールから映像作家、台湾から舞踏家、そしてアメリカから、ポーランドから・・・田代にやってくる。
しかし、この50年の間、農業は衰退し、人口は減少し、4校あった小中学校は、現在小学校1校を残すだけとなった。過疎化には拍車がかかっている。このままにしておくならば、近い将来、茅葺民家も、圃場のハサも、そこで生きる人々も消滅してしまう。・・・
日本農村の原風景を守ろう。秋田市から東京から人々が結集してきた。
そして、地元の人々が立ち上がった。
(出典:FAN AKITA https://fan-akita.sakigake.jp/project/detail/111 より 2016年10月の記事)
主催:一般社団法人アーツグラウンド東北
助成:公益財団法人仙台市市民文化事業団、公益社団法人企業メセナ協議会 GBFund 芸術・文化による災害復興支援ファンド
協力:特定非営利活動法人舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)
「これからの大人の部活動~社会につながる文化的サードプレイス~」
https://www.facebook.com/events/1354856244650073/
日時:2018年10月22日(月)13:30~15:00
場所:SENDAI KOFFEE
(仙台市青葉区春日町4-25 パストラルハイム春日町1F)
料金:1,000円(1ドリンク付)
定員:40名(先着順)
ゲスト:小松理虔(こまつ・りけん)地域活動家、ライター fromいわき
阿部峻久(あべ・たかひさ)NPO法人Wunder ground fromいわき
松崎なつひ(まつざき・なつひ)宮城県美術館教育普及部学芸員 from仙台
今川和佳子(いまがわ・わかこ)アートコーディネーター from八戸
詳細については jaga3tyu0721@gmail.com(千田まで)
企画運営 千田優太(一般社団法人アーツグラウンド東北)
主催 せんだいメディアテーク(公益財団法人 仙台市市民文化事業団)